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PT・OT・STの退職は何ヶ月前に伝える?訪問看護へ転職する前の円満退職ガイド

PT・OT・STの退職は何ヶ月前に伝える?訪問看護へ転職する前の円満退職ガイド

訪問看護への転職を考え始めたとき、

「退職は何ヶ月前に伝えればいいの?」

「内定前に退職を伝えても大丈夫?」

「強く引き止められたらどうすればいい?」

「今の職場と揉めずに円満退職したい」

と悩むPT・OT・STの方は少なくありません。

特に病院や施設で働いている場合、担当患者さま・利用者さまの引き継ぎ、チーム内での役割、シフト調整、有給消化などもあるため、退職の伝え方やタイミングに迷いやすいです。

結論から言うと、法律上は期間の定めのない雇用契約の場合、退職の申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされています。

ただし、円満退職や引き継ぎを考えるなら、就業規則を確認したうえで、1〜3ヶ月前を目安に退職時期を相談するのが現実的です。

この記事では、訪問看護へ転職したいPT・OT・STに向けて、退職を伝えるタイミング、円満退職の切り出し方、引き止めへの対応、退職前にやるべき引き継ぎをわかりやすく解説します。

なお、退職に関するルールは雇用契約や就業規則によって異なる場合があります。

判断に迷う場合は、労働基準監督署、労働局の相談窓口、弁護士・社労士などの専門家に確認してください。

PT・OT・STの退職は何ヶ月前に伝えるべき?

PT・OT・STが退職を伝えるタイミングは、法律上のルールと、現場での円満退職のしやすさを分けて考える必要があります。

「法律上いつ退職できるか」と「今の職場に迷惑をかけにくいタイミング」は、必ずしも同じではありません。

まずは、就業規則を確認したうえで、引き継ぎや有給消化も含めて余裕を持って動くことが大切です。

法律上は2週間前でも退職できる場合がある

期間の定めのない雇用契約の場合、民法では退職の申し入れから2週間が経過すると雇用契約が終了するとされています。

大阪労働局のQ&Aでも、期間の定めのない雇用契約については、解約の申し入れから2週間で終了すると説明されています。

ただし、これはあくまで法律上の原則です。

医療・介護の現場では、担当患者さま・利用者さまの引き継ぎ、シフト調整、書類整理、後任への申し送りなどが必要になるため、2週間前に突然伝えると職場との関係が悪くなる可能性があります。

円満退職を目指すなら、法律上の最低ラインだけで考えるのではなく、現場の状況も踏まえて余裕を持って伝えた方が安心です。

円満退職を考えるなら1〜3ヶ月前が現実的

PT・OT・STが円満に退職したい場合は、1〜3ヶ月前を目安に退職意思を伝えるのが現実的です。

特に病院や施設では、担当患者さま・利用者さまの引き継ぎや、チーム内での役割調整が必要になります。

訪問看護へ転職する場合も、入職日が決まってから慌てて退職交渉を始めると、現職との調整が難しくなることがあります。

就業規則で「退職は1ヶ月前までに申し出ること」と定められている職場もあります。

まずは、自分の職場の就業規則を確認し、退職申出の期限を把握しておきましょう。

まずは就業規則を確認する

退職を考え始めたら、最初に就業規則を確認しましょう。

確認したいのは、主に次の点です。

  • 退職の申し出は何日前までに必要か
  • 退職届の提出方法・有給休暇の扱い
  • 賞与支給の条件・退職金の有無
  • 引き継ぎに関するルール
  • 退職日と最終出勤日の扱い

就業規則を確認せずに転職活動を進めると、内定後に「思ったより早く退職できない」「有給消化が難しい」「入職日を調整しなければならない」といった問題が起こることがあります。

訪問看護への転職活動を始める前に、退職までに必要な期間を把握しておくと安心です。

訪問看護へ転職する前に退職時期を決めるポイント

退職時期は、今の職場だけでなく、次の職場の入職時期にも関わります。

訪問看護ステーション側も、採用後の同行訪問や研修、訪問スケジュールの調整を行う必要があります。

そのため、退職時期は早めに整理しておくことが大切です。

内定前に退職を伝えるのは避けた方がよい

基本的には、転職先が決まる前に退職を伝えるのは避けた方が安全です。

内定前に退職を伝えてしまうと、転職活動に焦りが出やすくなります。

「早く次を決めなければ」という気持ちが強くなると、教育体制や訪問件数、移動手段、看護師との連携体制を十分に確認しないまま入職を決めてしまうことがあります。

訪問看護はステーションによって働き方が大きく違います。

焦って転職先を決めると、入職後に「思っていた働き方と違った」と感じる可能性があります。

退職を伝えるのは、原則として内定を得て、入職時期の目安が見えてからにしましょう。

入職希望日から逆算する

退職時期は、訪問看護ステーションへの入職希望日から逆算して考えましょう。

たとえば、3ヶ月後に入職したい場合は、次のような流れになります。

・1ヶ月目:求人情報の確認、相談、見学、応募

・2ヶ月目:面接、内定、条件確認

・3ヶ月目:退職交渉、引き継ぎ、有給消化、入職準備

もちろん、実際のスケジュールは人によって異なります。

ただ、訪問看護未経験の場合は、焦って応募先を決めるよりも、複数のステーションを比較しながら進めた方が安心です。

引き継ぎ・有給消化・賞与時期も確認する

退職時期を決めるときは、引き継ぎや有給消化、賞与時期も確認しておきましょう。

担当患者さま・利用者さまがいる場合、リハビリの目標、現在の状態、注意点、家族への説明内容などを後任へ伝える必要があります。

また、有給休暇をどのくらい消化できるかによって、最終出勤日と退職日は変わります。

賞与支給月が近い場合は、支給条件も確認しておきましょう。

「支給日在籍」が条件になっている場合もあるため、退職日によって受け取れるかどうかが変わることがあります。

円満退職の切り出し方

退職を伝えるときは、タイミングと言い方が大切です。

突然伝えるよりも、上司が落ち着いて話を聞ける時間を選び、まずは直属の上司へ伝えるのが基本です。

同僚や先輩に先に話してしまうと、正式に伝える前に噂として広がってしまうことがあります。

最初に直属の上司へ伝える

退職の意思は、まず直属の上司へ伝えましょう。

病院であればリハビリ科の主任や科長、施設であればリハビリ部門の責任者などが該当します。

いきなり院長や施設長へ伝えるよりも、組織の流れに沿って直属の上司に相談する方が自然です。

伝えるときは、忙しい時間帯を避けて、

「今後のことでご相談したいことがあります。お時間をいただけますでしょうか」

と伝えると切り出しやすくなります。

「退職を検討しています」ではなく退職希望時期を明確に伝える

退職の意思が固まっている場合は、「退職を検討しています」ではなく、退職希望時期を明確に伝えましょう。

「退職を検討しています」と伝えると、引き止めや条件交渉の話になりやすくなります。

円満に進めるには、

「〇月末で退職させていただきたいと考えています」

「次の職場への入職時期の都合もあり、〇月末での退職を希望しています」

というように、時期を具体的に伝える方がよいです。

ただし、退職日は職場との調整が必要になることもあるため、引き継ぎに協力する姿勢もあわせて伝えましょう。

不満ではなく前向きな理由で伝える

退職理由を伝えるときは、今の職場への不満を強く出しすぎないようにしましょう。

「給料が低い」「人間関係が悪い」「忙しすぎる」「評価されない」

といった理由をそのまま伝えると、感情的な印象を与えやすくなります。

訪問看護へ転職する場合は、

「退院後の生活まで関わるリハビリに挑戦したい」「生活期リハビリを深めたい」「在宅で利用者さまの暮らしを支える経験を積みたい」「PT・OT・STとして地域での支援に関わりたい」

というように、前向きな理由で伝える方が円満に進みやすいです。

引き継ぎに協力する姿勢を見せる

退職を伝えるときは、引き継ぎに協力する姿勢も伝えましょう。

医療・介護の現場では、担当患者さま・利用者さまへの影響をできるだけ少なくすることが重要です。

「担当患者さまの情報は整理して引き継ぎます」

「必要な書類や申し送りは退職日までに準備します」

「後任の方が困らないように、現在のリハビリ目標や注意点をまとめます」

このように伝えると、職場側も退職を受け止めやすくなります。

退職理由の伝え方

退職理由は、正直にすべてを話す必要はありません。

大切なのは、現職への不満をぶつけることではなく、退職の意思と今後の方向性を落ち着いて伝えることです。

ここでは、よくある退職理由の伝え方を紹介します。

訪問看護へ転職する場合の伝え方

訪問看護へ転職する場合は、在宅領域への関心を軸に伝えると自然です。

「これまで病院でリハビリに関わる中で、退院後の生活まで継続して支援したいという思いが強くなりました。今後は訪問看護の現場で、利用者さまの生活環境に合わせたリハビリを学びたいと考えています。」

このように伝えると、今の職場を否定せず、次のキャリアに向かう理由として説明できます。

家庭や働き方を見直したい場合の伝え方

家庭や働き方を見直したい場合も、前向きに伝えることが大切です。

「今後の働き方を見直し、家庭とのバランスも考えながら長く働ける環境を選びたいと考えるようになりました。その中で、訪問看護の働き方に関心を持ち、転職を決意しました。」

このように伝えると、単に「今の職場が大変だから辞める」という印象になりにくくなります。

人間関係や不満が理由の場合の言い換え方

人間関係や職場への不満が退職理由に含まれている場合でも、そのまま強く伝えるのは避けた方がよいです。

たとえば、「人間関係が悪いから辞めます」と伝えるよりも、

「今後のキャリアを考えたときに、生活期リハビリや在宅支援の分野で経験を積みたいと考えるようになりました」

と伝える方が無難です。

退職理由は、相手を納得させるための説明であり、不満をすべて共有する場ではありません。

円満退職を目指すなら、感情的な表現は避け、前向きな理由に整理して伝えましょう。

強い引き止めにあったときの対応

退職を伝えると、強く引き止められることがあります。

特に人手不足の職場では、

「今辞められると困る」「後任が決まるまで待ってほしい」「もう少し考え直してほしい」「条件を改善するから残ってほしい」

と言われることもあります。

引き止められたときは、その場で感情的に返答せず、落ち着いて対応しましょう。

その場で返事をしない

条件改善や引き止めを受けた場合でも、その場ですぐに返事をしない方がよいです。

「一度持ち帰って考えます」「家族とも相談して、改めてお返事します」

と伝えて、冷静に判断しましょう。

その場の雰囲気で残ることを決めると、後から「やはり転職すればよかった」と感じることがあります。

条件改善だけで判断しない

引き止めの中で、給与や勤務条件の改善を提案されることがあります。

条件が改善されること自体は悪いことではありません。

ただし、自分が転職を考えた理由が本当に解消されるのかを考える必要があります。

たとえば、訪問看護へ転職したい理由が「退院後の生活まで関わりたい」「在宅でのリハビリを学びたい」なら、今の職場の給与が上がっても、その目的は満たされないかもしれません。

条件だけで判断せず、自分が何を実現したくて転職を考えたのかを改めて確認しましょう。

退職意思が固い場合は書面で伝える

口頭で退職を伝えても受け取ってもらえない場合は、退職届を提出する方法があります。

退職願は「退職を願い出る」書類、退職届は「退職の意思を伝える」書類として扱われることが多いです。

退職意思が固い場合は、退職届として書面で提出する方が明確です。

ただし、職場のルールや雇用契約の内容によって扱いが異なる場合もあります。

強い引き止めやトラブルになりそうな場合は、労働局の相談窓口や専門家に相談することも検討しましょう。

退職前にやるべき引き継ぎ

PT・OT・STが退職する場合、担当患者さま・利用者さまの引き継ぎはとても重要です。

特にリハビリでは、現在の身体機能、目標、注意点、家族への説明内容、今後の方針を次の担当者へ正確に伝える必要があります。

担当患者・利用者の状況を整理する

まずは、担当している患者さま・利用者さまの状況を整理しましょう。

整理しておきたい内容は次の通りです。

・主な疾患や既往歴 ・現在の身体機能 ・ADLの状況 ・リハビリの目標 ・介助量 ・リスクや注意点 ・家族への説明内容 ・多職種との共有事項 ・今後の課題

後任者が見てもわかるように、簡潔に整理しておくことが大切です。

リハビリ目標や注意点を共有する

引き継ぎでは、現在のリハビリ目標や注意点を共有しましょう。

  • 歩行練習で注意している点
  • 転倒リスク・疼痛の出やすい動作
  • 家族が不安に感じていること
  • 本人の希望
  • 中止基準や体調変化時の対応

などです。

単に「歩行練習中」と書くだけでは、後任者が支援の意図をつかみにくくなります。

なぜその練習をしているのか、何に注意しているのかまで伝えると、引き継ぎの質が上がります。

書類・記録・申し送りを残す

退職前には、記録や書類も整理しておきましょう。

リハビリ計画書、評価記録、カンファレンス記録、申し送り内容など、必要な情報が抜けていないか確認します。

口頭だけの引き継ぎでは、情報が抜け落ちることがあります。

重要な内容は、記録として残しておくと安心です。

また、退職日が近づくと業務が重なりやすいため、引き継ぎ資料は早めに準備しておきましょう。

退職時に菓子折りは必要?

退職時の菓子折りは、法律上の義務ではありません。

必ず用意しなければならないものではなく、職場の雰囲気やこれまでの関係性に合わせて考えれば十分です。

お世話になった気持ちを伝えたい場合は、リハビリ部門や同じチームへ簡単なお菓子を用意する方もいます。

ただし、無理に高価なものを用意する必要はありません。

菓子折りよりも大切なのは、担当患者さま・利用者さまの引き継ぎを丁寧に行い、最後まで責任を持って業務に取り組むことです。

まとめ

PT・OT・STが訪問看護へ転職する場合、退職時期は早めに考えておくことが大切です。

法律上は、期間の定めのない雇用契約では退職の申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされています。

ただし、医療・介護の現場では、担当患者さま・利用者さまの引き継ぎやシフト調整が必要です。

円満退職を目指すなら、就業規則を確認したうえで、1〜3ヶ月前を目安に退職を伝えるのが現実的です。

退職を伝えるときは、まず直属の上司へ相談し、退職希望時期を明確に伝えましょう。

退職理由は、現職への不満ではなく、訪問看護で挑戦したいことや今後のキャリアを軸に伝えると、円満に進みやすくなります。

また、退職前には担当患者さま・利用者さまの情報を整理し、後任者が困らないように引き継ぎを行いましょう。

退職は、次の職場へ進むための大切なステップです。

焦らず、入職日から逆算して準備を進めることが、訪問看護への転職をスムーズにするポイントです。

参考・参照情報

大阪労働局|よくあるご質問(退職・解雇・雇止め)
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/yokuaru_goshitsumon/jigyounushi/taisyoku.html

日本理学療法士協会|理学療法士を知る
https://www.japanpt.or.jp/about_pt/

日本作業療法士協会|作業療法士とは
https://www.jaot.or.jp/ot_job/

日本言語聴覚士協会|言語聴覚士とは
https://www.japanslht.or.jp/what/

この記事を監修した人

監修者 理学療法士 桑本和実

監修者

桑本和実

理学療法士

専門分野

神経疾患(脳卒中、パーキンソン病等の神経難病等)、徒手療法、呼吸器リハビリテーション、急性期リハビリテーション、生活期リハビリテーション

監修者

理学療法士 桑本和実

専門分野:神経疾患(脳卒中、パーキンソン病等の神経難病等)、徒手療法、呼吸器リハビリテーション、急性期リハビリテーション、生活期リハビリテーション

プロフィール:2020年 福岡医健・スポーツ専門学校 理学療法科 卒業 同年 藤田医科大学病院 入職 2023年 メディカルライナーズ訪問看護ステーション 入職

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