「訪問看護ステーションって、どうやって選べばいいの?」
「求人票を見ても、どこが良いのか分からない…」
「入職してから後悔したくない!」
訪問看護・訪問リハへの転職を考えているPT・OT・STにとって、「どのステーションを選ぶか」は、転職成功の最も重要なポイントです。
しかし、求人票だけでは分からない情報が多く、入職後に「思っていたのと違った…」と後悔するセラピストは少なくありません。
この記事では、訪問看護ステーション選びで失敗しないための5つのチェックポイントと、見学・面接で必ず確認すべき質問を現役セラピストが解説します。
訪問看護ステーション選びで失敗する人の共通点
訪問看護ステーション選びで失敗し、入職後に後悔するセラピストには共通点があります。
【失敗する人の共通点】
❌ 求人票の給与だけを見て応募した
❌ 1社目で即決してしまった
❌ 見学をせずに面接だけで決めた
❌ 面接で条件面を詳しく確認しなかった
❌ 教育体制を確認しなかった
【成功する人の共通点】
- 複数のステーションを比較検討した
- 見学で実際の雰囲気を確認した
- 面接で具体的な質問をした
- 教育体制・サポート体制を重視した
- 給与の内訳を詳しく確認した
訪問看護ステーション選びの成否は、「事前にどれだけ情報を集められたか」で決まります。
【重要】ステーション選びの5つのチェックポイント

チェックポイント① 教育体制・研修制度は充実しているか
訪問看護・訪問リハ未経験のセラピストにとって、教育体制は最も重要なポイントです。
【確認すべき項目】
□ 同行訪問の期間はどのくらいか → 理想は2〜3ヶ月以上
□ 新人教育プログラムは整備されているか → マニュアル、研修スケジュール、チェックリストの有無
□ 教育担当の先輩セラピストはいるか
□ 定期的な勉強会・カンファレンスはあるか → 月1回以上が理想
□ 独り立ちまでのステップは明確か
【良いステーションの例】
「入職後1ヶ月は先輩に同行し、基本的な訪問の流れを学びます。2ヶ月目からは簡単な利用者様を担当し、先輩が同行してフィードバックします。3ヶ月目以降は徐々に一人で訪問し、困った時はいつでも電話相談できる体制です。」
【悪いステーションの例】
「即戦力を求めています。初日から一人で訪問してもらいます。」
【確認すべき質問】
・「新人教育のプログラムについて教えてください」
・「同行訪問の期間はどのくらいですか?」
・「独り立ちまでどのようなステップがありますか?」
チェックポイント② 訪問エリア・移動手段は現実的か
訪問エリアの広さと移動手段は、働きやすさに直結します。
【確認すべき項目】
□ 訪問エリアの範囲はどのくらいか → ステーションから半径5〜10km圏内が理想
□ 1件あたりの移動時間はどのくらいか → 15分以内が理想、30分超は要注意
□ 移動手段は何か(車・バイク・自転車)
□ 車・バイクはステーション所有か、自家用車か
□ ガソリン代・交通費は全額支給か
【良いステーションの例】
「訪問エリアは○○区内で、ステーションから車で15分圏内です。ステーション所有の車を使用し、ガソリン代・保険はすべてステーション負担です。」
【悪いステーションの例】
「訪問エリアは○○県全域です。1日の移動時間は2時間以上になることもあります。自家用車を使用してもらい、ガソリン代は月1万円まで補助します。」
【確認すべき質問】
・「訪問エリアの範囲を教えてください」
・「1日の移動時間はどのくらいですか?」
・「ガソリン代・交通費はどのように支給されますか?」
チェックポイント③ 給与体系・待遇は透明か
給与体系が不透明なステーションは、入職後にトラブルになる可能性が高いです。
【確認すべき項目】
□ 基本給と各種手当の内訳は明確か
□ みなし残業の有無 → 何時間分が含まれているか
□ オンコール手当の有無と金額 → 月何回?1回いくら?
□ 昇給・賞与の実績
□ 交通費・ガソリン代の支給
□ 社会保険・福利厚生
【給与内訳の確認例】
求人票:「月給35万円」
実際の内訳:
- 基本給:25万円
- 資格手当:2万円
- 訪問手当:5万円
- みなし残業手当:3万円(20時間分)
→ みなし残業20時間を超えた場合、残業代は支給されるか確認
【良いステーションの例】
「基本給は28万円、資格手当3万円、訪問手当2万円、オンコール手当は1回5,000円です。みなし残業はありません。昇給は年1回、賞与は年2回、合計3ヶ月分です。」
【悪いステーションの例】
「月給は35万円です。詳細は入職後に説明します。」
【確認すべき質問】
・「月給の内訳を教えてください」
・「みなし残業は含まれていますか?」
・「オンコール手当はいくらですか?」
・「昇給・賞与の実績を教えてください」
チェックポイント④ セラピストの人数・職種構成は適切か
セラピストの人数が少なすぎると、教育体制が弱く、相談相手がいない可能性があります。
【確認すべき項目】
□ セラピストは何人いるか → 3人以上が理想、1〜2人は要注意
□ PT・OT・STの職種構成 → 自分と同じ職種の先輩がいるか
□ 平均勤続年数 → 長いほど働きやすい職場の可能性
□ 離職率 → 低いほど良い(年間10%以下が理想)
【良いステーションの例】
「セラピストは常勤5名(PT3名、OT1名、ST1名)、非常勤2名です。平均勤続年数は4年、離職率は年間10%以下です。」
【悪いステーションの例】
「セラピストは常勤1名(あなたが2人目)です。看護師が中心のステーションなので、セラピストは少数精鋭です。」
【確認すべき質問】
・「セラピストは何名いますか?」 ・「PT・OT・STの職種構成を教えてください」 ・「平均勤続年数・離職率はどのくらいですか?」
チェックポイント⑤ 職場の雰囲気・離職率は良好か
職場の雰囲気は、実際に見学しないと分かりません。
【確認すべき項目】
□ 見学時のスタッフの表情・挨拶 → 笑顔で挨拶があるか
□ 管理者の対応 → 丁寧か、威圧的ではないか
□ オフィスの清潔感 → 整理整頓されているか
□ スタッフ同士のコミュニケーション → 和やかな雰囲気か
【良いステーションの見分け方】
✓ スタッフが笑顔で挨拶してくれる ✓ 管理者が丁寧に説明し、質問にも快く答えてくれる ✓ オフィスは清潔で、スタッフ同士が和やかに会話している
【悪いステーションの見分け方】
✓ スタッフが忙しそうで挨拶もない ✓ 管理者が威圧的で、質問すると嫌な顔をする ✓ オフィスが散らかっており、スタッフ同士の会話もない
訪問看護ステーションの求人票を見るときの注意点
訪問看護ステーションを探すとき、求人票の給与や休日数だけを見て判断するのはおすすめできません。
訪問看護は、ステーションによって働き方が大きく変わります。
同じ「未経験歓迎」「残業少なめ」「高給与」と書かれていても、実際の教育体制、訪問件数、移動範囲、記録時間、看護師との連携体制は職場によって違います。
求人票を見るときは、表面的な条件だけでなく、働き方の実態まで確認することが大切です。
給与は基本給・インセンティブ・残業代まで確認する
求人票で月給が高く見えても、内訳を確認する必要があります。
基本給はいくらか、固定残業代は含まれているか、インセンティブはどの条件で支給されるのか、賞与や退職金はあるのかを確認しましょう。
訪問看護ステーションでは、訪問件数に応じてインセンティブがつく職場もあります。
ただし、求人票に「インセンティブあり」と書かれていても、実際にどのくらい支給されるかは職場によって異なります。
月何件から対象になるのか、キャンセル時はどうなるのか、記録時間や移動時間も含めて無理なく件数を回れるのかまで確認することが大切です。
未経験歓迎の中身を確認する
「未経験歓迎」と書かれていても、教育体制が整っているとは限りません。
同行訪問は何回あるのか、独り立ちまでの目安はあるのか、訪問後に振り返りの時間はあるのか、リハ職の先輩に相談できるのかを確認しましょう。
未経験から訪問看護に転職する場合、最初の数か月で感じる不安は職場のサポート体制によって大きく変わります。
求人票の言葉だけで判断せず、面接や見学で具体的な教育の流れを聞いておくと安心です。
訪問件数とスケジュールの実態を見る
求人票に「1日5件程度」と書かれていても、移動距離や記録時間によって負担感は変わります。
1件あたりの訪問時間、移動時間、記録のタイミング、キャンセル時の扱い、繁忙期の件数などを確認しましょう。
特に未経験の場合、最初から件数が多すぎると、訪問看護の働き方に慣れる前に疲れてしまうことがあります。
入職直後は何件から始めるのか、どのくらいの期間で件数を増やしていくのかも確認しておきたいポイントです。
移動手段と訪問エリアを確認する
訪問看護では、移動手段と訪問エリアが働きやすさに大きく影響します。
車、バイク、電動自転車、公共交通機関など、どの移動手段を使うのかを確認しましょう。
また、訪問エリアが広すぎると、移動時間が長くなり、記録や休憩の時間が圧迫されることがあります。
自転車移動が中心の場合は、坂道の多さ、雨の日の対応、夏場・冬場の負担も確認しておくと安心です。
リハ職の人数と職種構成を見る
訪問看護ステーションでPT・OT・STとして働く場合、リハ職がどのくらい在籍しているかも重要です。
リハ職が少ない職場では、同じ職種に相談しにくいことがあります。
特に未経験の場合は、リハ職の先輩がいるか、PT・OT・STそれぞれの役割が明確か、リハ職同士で相談できる時間があるかを確認しておきましょう。
STの場合は、在籍しているステーションが限られることもあるため、STの在籍有無や対象疾患、嚥下・コミュニケーションに関する依頼があるかも確認しておくとよいでしょう。
看護師との連携体制を確認する
訪問看護ステーションでは、看護師とリハ職の連携がとても重要です。
リハビリ中に気づいた体調変化、転倒リスク、家族の介護負担、食事量の変化などは、必要に応じて看護師へ共有します。
情報共有の方法が整っている職場では、判断に迷ったときも相談しやすくなります。
朝礼、カンファレンス、電子カルテ、チャットツール、ケース相談など、どのように連携しているかを確認しましょう。
求人サイトだけではわからない情報もある
求人サイトは、複数の求人を比較しやすい便利な手段です。
給与、勤務地、休日、勤務時間などを一覧で確認できるため、最初の情報収集には役立ちます。
ただし、求人サイトだけでは、職場の雰囲気、実際の教育体制、看護師とリハ職の関係性、記録や残業の実態まではわかりにくいことがあります。
特に訪問看護未経験のPT・OT・STは、求人票だけで判断せず、見学や面接で具体的に確認することが大切です。
条件に迷った場合は、現役の訪問看護セラピストや、訪問看護領域に詳しい人に相談しながら整理すると、自分に合う職場を選びやすくなります。
見学・面接で必ず確認すべき質問リスト

見学・面接時に以下の質問をすることで、ステーションの実態を把握できます。
【教育・サポート体制】
- 「新人教育のプログラムはありますか?」
- 「同行訪問の期間はどのくらいですか?」
- 「困った時に相談できる体制はありますか?」
- 「定期的な勉強会やカンファレンスはありますか?」
【業務内容・働き方】
- 「1日の訪問件数はどのくらいですか?」
- 「訪問エリアの範囲を教えてください」
- 「記録時間はどのくらい確保されていますか?」
- 「オンコール対応の頻度と手当を教えてください」
【給与・待遇】
- 「月給の内訳を教えてください」
- 「みなし残業は含まれていますか?」
- 「昇給・賞与の実績を教えてください」
- 「交通費・ガソリン代の支給方法を教えてください」
【職場環境】
- 「セラピストは何名いますか?職種構成を教えてください」
- 「平均勤続年数・離職率はどのくらいですか?」
- 「どんな利用者様が多いですか?(疾患、年齢層)」
これらの質問をすることで、「この人は真剣に考えている」という印象を与え、ステーション側も丁寧に対応してくれます。
ブラックステーションの見分け方【危険信号6つ】
以下の特徴があるステーションは、入職後に後悔するリスクが高いため要注意です。
【危険信号①】「即戦力」「すぐ独り立ち」を強調
→ 教育体制がない可能性
【危険信号②】給与が相場より明らかに高い
→ みなし残業、過剰なオンコール負担の可能性
相場:常勤PT・OT・STの月給28〜35万円(首都圏) 危険:月給40万円以上(みなし残業30時間含むなど)
【危険信号③】面接で条件面の質問を嫌がる
→ 隠したい労働条件がある可能性
「そういう細かいことは入職後に説明します」 「条件ばかり気にする人は採用しません」
【危険信号④】セラピストが1〜2人しかいない
→ 教育・相談体制が弱い可能性
【危険信号⑤】見学時の雰囲気が悪い
→ 職場の人間関係に問題がある可能性
【危険信号⑥】離職率を教えてくれない
→ 離職率が高く、定着しない職場の可能性
・「入職初日からいきなり一人で訪問させられた」
・「月給35万円と聞いていたが、みなし残業40時間含むだった」
・「オンコール当番が月10回以上あり、休めない」
・「記録時間が確保されず、毎日2時間残業」
これらの危険信号を見逃さず、慎重に判断しましょう。
まとめ

訪問看護ステーション選びは、転職成功の最も重要なポイントです。
【ステーション選びの5つのチェックポイント】
✓ 教育体制・研修制度は充実しているか
✓ 訪問エリア・移動手段は現実的か
✓ 給与体系・待遇は透明か
✓ セラピストの人数・職種構成は適切か
✓ 職場の雰囲気・離職率は良好か
【成功するための行動】
✓ 最低3社は見学・面接する
✓ 見学時に15の質問をする
✓ 面接で条件面を詳しく確認する
✓ ブラックステーションの危険信号を見逃さない

