🏠はじめての訪問看護

訪問看護・訪問リハの1日のスケジュール|PT/OT/STのリアルな働き方を完全公開

訪問看護・訪問リハの1日のスケジュール|PT/OT/STのリアルな働き方を完全公開

「訪問看護・訪問リハって、実際1日どんな仕事をしているの?」

「病院勤務と比べて、何が違うの?」

「移動時間や記録時間って、どのくらいかかるの?」

訪問看護・訪問リハへの転職を考えているPT・OT・STにとって、「実際の1日の働き方」は最も気になるポイントです。

この記事では、現役の訪問看護セラピストの1日のスケジュールを完全公開。

朝礼から訪問、記録、退勤まで、リアルな業務の流れを詳しく解説します。

訪問看護・訪問リハの基本的な1日の流れ

訪問看護・訪問リハの1日は、以下の流れで進みます。

8:30 出勤・朝礼

9:00 訪問準備

9:15 午前の訪問(2〜3件)

12:00 昼休憩

13:00 午後の訪問(2〜3件)

15:00 ステーション帰還・記録業務

16:30 退勤

訪問件数やステーションの方針によって多少の違いはありますが、基本的にこの流れで1日が進みます。

【標準モデル】1日5件訪問のスケジュール

最も一般的な「1日5件訪問」のスケジュールを詳しく見ていきましょう。

8:30 出勤・朝礼

  • 当日の訪問予定を確認
  • 他スタッフとの申し送り
  • 利用者の状態変化や注意点を共有

9:00 【1件目】訪問

  • 移動時間:15分
  • 訪問時間:40分
  • 利用者:80代女性、脳梗塞後のADL訓練
  • 内容:歩行訓練、トイレ動作訓練、家族への介助指導

9:55 【2件目】訪問

  • 移動時間:15分
  • 訪問時間:40分
  • 利用者:70代男性、整形外科疾患
  • 内容:起居動作訓練、筋力強化、自主トレ指導

10:50 【3件目】訪問

  • 移動時間:15分
  • 訪問時間:40分
  • 利用者:90代女性、廃用症候群
  • 内容:関節可動域訓練、ベッド上動作訓練

12:00 昼休憩(60分)

  • ステーション戻り、または外出先で休憩

13:00 【4件目】訪問

  • 移動時間:20分
  • 訪問時間:40分
  • 利用者:60代男性、パーキンソン病
  • 内容:歩行訓練、バランス訓練

14:00 【5件目】訪問

  • 移動時間:20分
  • 訪問時間:40分
  • 利用者:75歳女性、認知症
  • 内容:生活動作訓練、認知機能訓練

15:00 記録業務・報告書作成

  • 訪問記録の作成(5件分)
  • 看護師・ケアマネジャーへの連絡
  • 翌日の訪問予定確認

16:30 退勤

【1日5件訪問の業務時間内訳】

・訪問時間(リハビリ実施):200分(40分×5件)

・移動時間:85分

・記録時間:90分

・朝礼・準備:45分

・昼休憩:60分

合計:約8時間30分

訪問件数別の働き方の違い(4件 vs 5件 vs 6件)

訪問件数によって、1日のハードさは大きく変わります。

【4件訪問の場合】

・拘束時間:8時間(9:00〜17:00)

・余裕度:★★★★☆

・メリット:残業がほぼない、丁寧な訪問ができる

・デメリット:給与がやや低め

・向いている人:ワークライフバランス重視、未経験者、時短勤務希望者

【5件訪問の場合】(標準)

・拘束時間:8時間30分(8:30〜17:00)

・余裕度:★★★☆☆

・メリット:標準的な給与、無理なく働ける

・デメリット:記録が溜まると残業の可能性

・向いている人:バランス重視、訪問看護

・訪問リハ初心者〜中堅

【6件訪問の場合】

・拘束時間:9時間以上(8:00〜17:30)

・余裕度:★★☆☆☆

・メリット:給与が高い

・デメリット:体力的にハード、記録業務が負担

・向いている人:体力に自信がある、高収入重視

【ステーション選びのポイント】

✓ 未経験者は4〜5件から始められるステーションを選ぶ

✓ 時短勤務希望者は4件以下を探す

✓ 「1日○件以上強制」ではなく、柔軟に調整できるステーションが理想

移動時間・記録時間の実態

訪問看護・訪問リハで見落としがちなのが「移動時間」と「記録時間」です。

【移動時間の実態】

・1件あたりの移動時間:10〜20分

・1日5件の場合:合計60〜100分

・移動手段:車(最も多い)、バイク、自転車

【移動時間が長くなる原因】

✓ 訪問エリアが広すぎる

✓ 渋滞・信号待ち

✓ 駐車場探しに時間がかかる

【記録時間の実態】

・1件あたりの記録時間:15〜20分

・1日5件の場合:合計75〜100分

・記録内容:訪問記録、評価書、報告書、計画書

病院勤務との違い

訪問看護・訪問リハと病院勤務の1日を比較しました。

項目病院勤務訪問看護・訪問リハ
働く場所病院内やリハビリ室利用者さんの自宅
1日に関わる人数10〜18人程度4〜6人程度
1人にかける時間20〜40分程度40〜60分程度
移動時間ほとんどない1日60〜120分程度かかることもある
相談のしやすさ先輩や同僚にすぐ相談しやすい訪問中は一人で判断する場面がある
残業の傾向カンファレンスや記録で発生しやすい記録で発生することはあるが、比較的少なめ

【訪問看護・訪問リハのメリット】

✓ 1人の利用者にじっくり関われる

✓ 生活の場でのリハビリができる

✓ 移動中に気分転換できる

✓ 残業が比較的少ない

【訪問看護・訪問リハのデメリット】

✓ 移動時間が長い

✓ 天候の影響を受ける(雨・雪・猛暑)

✓ 訪問中は一人で判断する場面がある

PT/OT/ST別の業務内容

訪問看護・訪問リハでは、PT・OT・STそれぞれの専門性を活かした業務があります。

【PT(理学療法士)】

・対象:脳血管疾患、整形外科疾患(主に下肢)、呼吸器疾患、循環器疾患、神経難病など

・主な業務:基本動作訓練(起居動作訓練、階段昇降訓練、屋内・屋外歩行訓練)、筋力強化、住宅改修の提案、福祉用具の選定

【OT(作業療法士)】

・対象:脳血管疾患、認知症、精神疾患、整形外科疾患(主に上肢)、神経難病など

・主な業務:日常生活動作訓練(食事、更衣、整容、入浴)、生活関連動作訓練(料理、買い物、洗濯、掃除等)上肢機能訓練、認知機能訓練、高次脳機能訓練、住宅改修の提案、福祉用具の選定

【ST(言語聴覚士)】

・対象:脳血管疾患、神経難病、摂食嚥下障害、失語症など

・主な業務:嚥下訓練、高次脳機能訓練、言語訓練、聴覚機能訓練、認知機能訓練、食事形態のアドバイス、福祉用具の選定

【共通する業務】

✓ バイタル測定

✓ 利用者・家族とのコミュニケーション

✓ 多職種との連携

✓ 記録業務

よくある質問(FAQ)

Q
訪問中にトイレに行きたくなったらどうする?
A
訪問先で借りることは基本的にNGです。移動中にコンビニやステーションに戻ってトイレを済ませます。
Q
お昼ごはんはどこで食べる?
A
ステーションに戻る、または訪問先近くのコンビニ・カフェで食べるのが一般的です。
Q
雨の日や猛暑日はどうする?
A
基本的に天候に関わらず訪問します。台風や大雪など危険な場合は訪問中止になることもあります。
Q
残業はどのくらいある?
A
記録業務が溜まった場合に30分〜1時間程度発生することがあります。病院勤務に比べると残業は少ない傾向です。
Q
オンコール対応はある?
A
ステーションによります。24時間対応のステーションでは月2〜4回程度のオンコール当番があります。

まとめ

訪問看護・訪問リハの1日は、病院勤務とは全く異なる働き方です。

【1日のポイント】

✓ 1日の訪問件数は4〜6件が一般的

✓ 移動時間は60〜120分 ✓ 記録時間は60〜90分

✓ 1人の利用者にじっくり関われる

✓ 訪問中は一人で判断する場面がある

【こんな人に向いている】

✓ 利用者一人ひとりと深く関わ

✓ 生活の場でのリハビリに興味がある

✓ 自分のペースで働きたい

✓ 残業が少ない職場で働きたい

訪問看護・訪問リハへの転職を成功させるには、「実際の1日の働き方」を事前にしっかり理解することが重要です。

「自分に本当に向いているか不安…」

「実際に働いている人の話を聞きたい…」

と悩む方は、ぜひ一度ご相談ください。

参考・参照情報

厚生労働省 介護サービス情報公表システム|訪問リハビリテーション
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/care_services_guide/care_services_guide_service05.html

厚生労働省|福祉用具・住宅改修
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212398.html

日本理学療法士協会|理学療法士を知る
https://www.japanpt.or.jp/about_pt/

日本作業療法士協会|作業療法士とは
https://www.jaot.or.jp/ot_job/

日本言語聴覚士協会|言語聴覚士とは
https://www.japanslht.or.jp/what/

この記事を監修した人

監修者 理学療法士 横山 晋平

監修者

横山 晋平

理学療法士

専門分野

神経疾患(脳卒中、パーキンソン病等の神経難病)、徒手療法、インソール、摂食・嚥下理学療法、回復期リハビリテーション、生活期リハビリテーション

監修者

理学療法士 横山 晋平

専門分野:神経疾患(脳卒中、パーキンソン病等の神経難病)、徒手療法、インソール、摂食・嚥下理学療法、回復期リハビリテーション、生活期リハビリテーション

プロフィール:2009年 学校法人岩崎学園 横浜リハビリテーション専門学校 理学療法学科 卒業 同年   医療法人 五星会 新横浜リハビリテーション病院 入職 2010年 医療法人 三星会 大倉山記念病院 異動 2015年 医療法人社団巨樹の会 蒲田リハビリテーション病院 2020年 日本理学療法士協会 認定療法士(脳卒中) 取得 2021年 メディカルライナーズ訪問看護ステーション 入職 2025年  一般社団法人 日本臨床改新協会 代表理事 就任

詳しいプロフィールはこちら