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訪問看護へ転職する前に準備すること|PT・OT・ST向け6ステップ

訪問看護へ転職する前に準備すること|PT・OT・ST向け6ステップ

訪問看護に興味はあるものの、

「何から準備すればいいかわからない」

「いきなり求人を見ても、どこを選べばいいのかわからない」

「病院勤務しか経験がないけれど、訪問看護に転職して大丈夫なのか不安」

と感じているPT・OT・STの方は少なくありません。

訪問看護への転職では、求人を探す前の準備がとても大切です。

なぜなら、訪問看護ステーションは職場によって、教育体制、訪問件数、移動手段、看護師との連携、記録の負担、リハ職の人数などが大きく違うからです。

給与や休日だけで求人を選ぶと、入職後に「思っていた働き方と違った」と感じてしまうことがあります。

この記事では、訪問看護へ転職したいPT・OT・STに向けて、転職前に準備することを6つのステップで解説します。

訪問看護が初めての方でも、自分に合う職場を選びやすくなるように、求人探しの前に整理すべきポイントをわかりやすくまとめます。

訪問看護への転職準備は、求人探しの前から始まる

訪問看護への転職を考え始めると、まず求人を見たくなる方は多いと思います。

もちろん、求人を見ること自体は悪くありません。

ただし、最初から求人票だけを見てしまうと、月給、休日数、勤務地、勤務時間など、わかりやすい条件だけで判断しやすくなります。

訪問看護への転職で大切なのは、条件だけでなく「自分に合う働き方かどうか」を確認することです。

特に未経験の場合は、次のような点が働きやすさに大きく影響します。

  • 同行訪問はあるか・未経験者向けの教育体制はあるか
  • 1日の訪問件数は多すぎないか・移動手段は自分に合っているか
  • リハ職の先輩はいるか
  • 看護師との連携体制は整っているか
  • 記録や残業の実態はどうか

これらは求人票だけではわかりにくいことも多いです。

だからこそ、訪問看護への転職では、求人探しの前に自分の希望や不安を整理しておくことが重要です。

PT・OT・STが訪問看護へ転職する前に準備する6ステップ

ここからは、訪問看護へ転職する前に準備しておきたいことを6つのステップで解説します。

いきなりすべてを完璧に整理する必要はありません。

まずは、自分が何に不安を感じているのか、どんな働き方をしたいのかを少しずつ言語化していきましょう。

ステップ1:転職理由と今の不満を整理する

最初に整理したいのは、なぜ転職したいのかです。

転職理由が曖昧なまま求人を探すと、条件のよさそうな求人に流されやすくなります。

たとえば、今の職場に対して次のような不満があるかもしれません。

  • 病院勤務で退院後の生活まで関われない
  • 流れ作業のようなリハビリに違和感がある
  • もっと利用者さまとじっくり関わりたい
  • 生活期リハビリを学びたい
  • 給与を上げたい
  • 残業を減らしたい
  • 家庭や子育てと両立したい
  • 今後のキャリアに不安がある

大切なのは、不満をただ並べることではありません。

その不満を解消する手段として、本当に訪問看護が合っているのかを考えることです。

たとえば、「利用者さまとじっくり関わりたい」という理由であれば、訪問看護は合う可能性があります。

一方で、「移動は絶対に避けたい」「一人で判断する場面はできるだけ避けたい」という場合は、訪問看護の働き方が負担になる可能性もあります。

転職理由を整理することで、求人選びの軸がはっきりします。

ステップ2:訪問看護で実現したい働き方を決める

次に、訪問看護でどのような働き方をしたいのかを整理しましょう。

同じ訪問看護ステーションでも、働き方は職場によって大きく違います。

たとえば、次のような違いがあります。

  • 訪問件数をしっかりこなして収入を上げたい
  • 件数よりも利用者さまと丁寧に関わりたい
  • 家庭や子育てと両立しながら働きたい
  • 生活期リハビリを深く学びたい
  • 小児、難病、嚥下、認知症など特定分野に関わりたい
  • 将来的に管理職やリーダーを目指したい
  • まずは未経験でも安心して慣れられる職場で働きたい

どれが正解というわけではありません。

大切なのは、自分が何を優先したいのかを決めることです。

たとえば、年収アップを重視するなら、インセンティブ制度や訪問件数、評価制度を確認する必要があります。

未経験で安心感を重視するなら、同行訪問、教育体制、相談できる先輩の有無が重要になります。

家庭との両立を重視するなら、残業時間、直行直帰の有無、時短勤務の可否、訪問エリアなどを確認した方がよいでしょう。

自分の働き方の希望が明確になると、求人票を見るときの判断基準が変わります。

ステップ3:希望条件に優先順位をつける

転職活動では、希望条件をすべて満たす職場を探したくなるものです。

しかし実際には、すべての条件を完璧に満たす求人は多くありません。

そのため、希望条件には優先順位をつけることが大切です。

たとえば、次のように整理してみましょう。

  • 絶対に譲れない条件
  • できれば満たしたい条件
  • 妥協できる条件

訪問看護への転職でよくある希望条件には、次のようなものがあります。

  • 給与、年収
  • 休日数
  • 残業時間
  • 勤務地
  • 訪問エリア
  • 移動手段
  • 教育体制
  • 同行訪問
  • リハ職の人数
  • 看護師との連携体制
  • 訪問件数
  • 利用者層
  • 直行直帰
  • 時短勤務
  • オンコールへの関わり

特に未経験の場合は、給与や休日だけでなく、教育体制や相談体制を優先度高く見た方が安心です。

月給が高くても、入職後すぐに一人で多くの訪問を任される職場では、負担が大きくなることがあります。

反対に、給与が少し低くても、未経験者へのサポートが手厚い職場の方が、長く安心して働ける場合もあります。

希望条件を整理しておくと、求人を比較するときに迷いにくくなります。

ステップ4:訪問看護ステーションの見方を知る

訪問看護への転職では、求人票の条件だけでなく、ステーションの中身を見ることが大切です。

特に確認したいのは、次のポイントです。

  • リハ職は何人在籍しているか
  • PT、OT、STの職種構成はどうなっているか
  • 未経験者の受け入れ実績はあるか
  • 同行訪問や研修はあるか
  • 看護師とリハ職の連携は取りやすいか
  • 1日の訪問件数はどれくらいか
  • 訪問エリアは広すぎないか
  • 移動手段は何か
  • 記録は勤務時間内に終わるか
  • 管理者や先輩に相談しやすい雰囲気か

訪問看護ステーションは、外から見ると似ているように見えることがあります。

しかし実際には、リハ職を積極的に採用している職場もあれば、看護師中心でリハ職が少ない職場もあります。

未経験者を丁寧に育てる職場もあれば、即戦力を前提としている職場もあります。

求人票の「未経験歓迎」という言葉だけで判断せず、実際にどのようなサポートがあるのかを確認しましょう。

職場見学ができる場合は、スタッフ同士の会話、情報共有の様子、記録の仕方、訪問スケジュールの組み方なども見ておくと参考になります。

ステップ5:応募書類・面接で伝える内容を整理する

訪問看護への転職では、応募書類や面接で何を伝えるかも重要です。

特に未経験の場合は、「訪問看護の経験がないこと」を不安に感じるかもしれません。

しかし、訪問看護未経験でも、病院や施設での経験を活かせる場面は多くあります。

たとえば、次のような経験はアピールしやすいです。

  • 退院支援に関わった経験
  • 生活動作を意識したリハビリ経験
  • 家族指導の経験
  • 多職種カンファレンスの経験
  • 認知症の方への対応経験
  • 嚥下や高次脳機能への関わり
  • 福祉用具や住宅改修への提案経験
  • 患者さまの生活背景を考えた支援経験

面接では、訪問看護への興味だけでなく、なぜ在宅領域に関わりたいのかを伝えることが大切です。

「病院では退院後の生活まで見えにくかった」

「生活の場で、その人らしい暮らしを支えたい」

「利用者さまやご家族と継続的に関わりたい」

このように、自分の経験と訪問看護でやりたいことをつなげて伝えると、説得力が出ます。

また、面接では質問に答えるだけでなく、こちらから確認することも大切です。

教育体制、訪問件数、移動手段、記録時間、看護師との連携、独り立ちまでの流れなどは、遠慮せず確認しましょう。

ステップ6:内定後に退職準備を進める

内定が出たら、現職の退職準備を進めます。

ここで大切なのは、内定前に勢いで退職しないことです。

退職を先に決めてしまうと、転職活動に焦りが出て、条件に合わない職場を選んでしまう可能性があります。

基本的には、転職先が決まってから退職の手続きを進める方が安心です。

退職時には、就業規則を確認し、退職の申し出時期、引き継ぎ期間、有給休暇の扱いなどを確認しましょう。

医療・介護職の場合、担当患者さまや利用者さまの引き継ぎも必要になります。

できるだけ円満に退職できるよう、余裕を持って準備することが大切です。

また、入職日については、現職の退職時期と新しい職場の受け入れ時期を調整する必要があります。

焦ってスケジュールを詰め込みすぎると、退職準備や入職準備が慌ただしくなります。

訪問看護へ初めて転職する場合は、新しい働き方に慣れるためにも、無理のないスケジュールで進めましょう。

訪問看護への転職準備で特に注意したいポイント

ここからは、訪問看護への転職準備で特に注意したいポイントを紹介します。

給料だけで求人を選ばない

訪問看護の求人では、病院勤務より高い月給や年収例が提示されていることがあります。

給与が高いこと自体は魅力ですが、給料だけで判断するのは危険です。

訪問件数が多い、移動範囲が広い、記録時間が確保されていない、固定残業代込みで月給が高く見えているなど、実際の働き方まで確認しないとミスマッチにつながります。

給与を見るときは、基本給、賞与、インセンティブ、残業代、訪問件数、休日数をセットで確認しましょう。

教育体制・同行訪問の有無を確認する

未経験から訪問看護へ転職する場合、教育体制はとても重要です。

同行訪問があるか、何回くらい同行するのか、独り立ちまでの流れはどうなっているのかを確認しましょう。

「未経験歓迎」と書かれていても、実際の教育体制が整っているとは限りません。

面接や見学では、具体的なサポート内容まで確認することが大切です。

訪問件数・移動手段・記録時間を確認する

訪問看護では、1日の訪問件数、移動手段、記録時間によって働きやすさが大きく変わります。

同じ5件訪問でも、移動距離が短く記録時間が確保されている職場と、移動範囲が広く記録が勤務後に残る職場では、負担感がまったく違います。

訪問件数だけでなく、1日の流れ全体を確認しましょう。

看護師との連携体制を確認する

訪問看護ステーションでは、看護師とリハ職の連携が重要です。

リハビリ中に気づいた体調変化、生活上の不安、ご家族の介護負担などを、看護師と共有する場面があります。

情報共有の方法が整っている職場では、判断に迷ったときも相談しやすくなります。

反対に、看護師とリハ職の連携が弱い職場では、孤立感や不安を感じやすくなることがあります。

内定前に現職を退職しない

転職活動では、今の職場を早く辞めたい気持ちが強くなることもあります。

しかし、内定前に退職してしまうと、収入面の不安や転職活動の焦りが出やすくなります。

焦って転職先を決めると、条件確認が不十分なまま入職してしまう可能性があります。

できるだけ、転職先が決まってから退職準備を進めることをおすすめします。

訪問看護未経験者が準備しておくとよいこと

訪問看護が初めてのPT・OT・STは、事前に働き方のイメージを持っておくと安心です。

訪問看護の仕事内容を理解する

まずは、訪問看護ステーションでPT・OT・STがどのような役割を担うのかを理解しておきましょう。

訪問看護では、利用者さまの自宅などに訪問し、生活環境に合わせたリハビリを行います。

病院のように整った環境ではなく、実際の生活の場で支援する点が大きな特徴です。

1日のスケジュールを知る

訪問看護では、1日に複数件の訪問を行います。

訪問、移動、記録、報告、カンファレンスなどをどのように進めるのか、1日の流れを知っておくと働くイメージが持ちやすくなります。

病院勤務との違いを知る

訪問看護では、一人で訪問する場面が多く、利用者さまの自宅環境に合わせた判断が必要になります。

病院勤務とは違い、生活の場に入るからこそ見える課題があります。

この違いを事前に理解しておくと、入職後のギャップを減らしやすくなります。

よくある不安を整理する

訪問看護未経験者が感じやすい不安には、いくつか共通点があります。

  • 一人で訪問するのが不安
  • 利用者さまの状態変化に対応できるか心配
  • 家族対応が不安
  • 移動が大変そう
  • 記録や書類業務が多そう
  • 訪問看護が自分に向いているかわからない

こうした不安は、事前に整理しておくことで、面接や見学時に確認しやすくなります。

面接で聞かれやすい質問を準備する

訪問看護の面接では、志望動機、転職理由、これまでの経験、訪問看護に興味を持った理由、利用者さまや家族との関わり方などを聞かれることがあります。

未経験の場合は、訪問看護で働きたい理由と、これまでの経験をどう活かせるかを整理しておきましょう。

転職活動を始めるタイミングの目安

訪問看護への転職活動は、入職希望日の2〜3か月前から始めると進めやすいです。

求人探し、見学、面接、内定、退職交渉、引き継ぎを考えると、ある程度の期間が必要になります。

特に現職の退職規定によっては、退職の申し出から退職日まで1〜2か月必要な場合もあります。

転職を考え始めたら、まず就業規則を確認し、いつまでに退職意思を伝える必要があるかを把握しておきましょう。

また、焦って応募先を決める必要はありません。

訪問看護はステーションによって働き方が大きく違うため、複数の職場を比較しながら、自分に合う環境を選ぶことが大切です。

訪問看護への転職準備でよくある質問

Q
未経験でも訪問看護へ転職できますか?
A
未経験でも訪問看護へ転職することは可能です。ただし、職場選びはとても重要です。 同行訪問や教育体制があるか、相談できる先輩がいるか、未経験者の受け入れ実績があるかを確認しましょう。未経験歓迎と書かれていても、実際のサポート内容は職場によって違います。
Q
いきなり求人に応募しても大丈夫ですか?
A
求人に応募する前に、まずは転職理由や希望条件を整理することをおすすめします。訪問看護は職場によって働き方が大きく違うため、条件だけで応募するとミスマッチにつながることがあります。 特に未経験の場合は、教育体制、訪問件数、移動手段、看護師との連携体制を確認してから応募する方が安心です。
Q
職場見学では何を見ればいいですか?
A
職場見学では、スタッフ同士の雰囲気、看護師とリハ職の連携、記録の方法、訪問スケジュール、相談しやすい雰囲気があるかを確認しましょう。 可能であれば、リハ職の人数、未経験者の教育体制、同行訪問の流れ、1日の訪問件数についても聞いておくと安心です。
Q
退職はいつ伝えるべきですか?
A
退職を伝える時期は、現職の就業規則を確認して決めましょう。一般的には、退職希望日の1〜2か月前に伝えるケースが多いですが、職場によって異なります。 転職先が決まる前に退職を伝えると、転職活動に焦りが出ることがあります。できるだけ、内定後に退職準備を進める方が安心です。

まとめ

訪問看護へ転職する前には、求人を見る前の準備が大切です。

まずは、転職理由や今の不満を整理し、訪問看護でどのような働き方をしたいのかを考えましょう。

そのうえで、希望条件に優先順位をつけ、訪問看護ステーションの見方を知り、応募書類や面接で伝える内容を整理していくことが大切です。

特に未経験のPT・OT・STは、給与や休日だけでなく、教育体制、同行訪問、訪問件数、移動手段、看護師との連携体制、記録や残業の実態まで確認しましょう。

訪問看護は、ステーションによって働き方が大きく変わります。

事前準備をしておくことで、自分に合う職場を選びやすくなり、入職後のミスマッチを防ぎやすくなります。

参考・参照情報

厚生労働省 介護サービス情報公表システム|訪問リハビリテーション
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/care_services_guide/care_services_guide_service05.html

厚生労働省|労働条件の明示|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/study/roudousya_roudoujouken.html

厚生労働省|就業規則|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/study/roudousya_syuugyou.html

日本理学療法士協会|理学療法士を知る
https://www.japanpt.or.jp/about_pt/

日本作業療法士協会|作業療法士とは
https://www.jaot.or.jp/ot_job/

日本言語聴覚士協会|言語聴覚士とは
https://www.japanslht.or.jp/what/

この記事を監修した人

監修者 理学療法士 吉池 悠也

監修者

吉池 悠也

理学療法士

専門分野

脳血管(脳卒中)/神経疾患リハビリテーション、運動器リハビリテーション、呼吸器リハビリテーション

監修者

理学療法士 吉池 悠也

専門分野:脳血管(脳卒中)/神経疾患リハビリテーション、運動器リハビリテーション、呼吸器リハビリテーション

プロフィール:平成27年3月 専門学校社会医学技術学院 理学療法学科昼間部 卒業 平成27年4月 河北リハビリテーション病院 セラピー部 平成30年4月 河北総合病院 リハビリテーション科 令和3年 4月 メディカルライナーズ訪問看護ステーション 所属学会 日本理学療法士協会、日本臨床スポーツ医学会、日本股関節学会

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